TOEIC 7つの壁

TOEICは参考書選びから!おすすめTOEIC教材紹介サイト

「TOEICテスト 300点から990点へ、『7つの壁』を突破するブレイクスルー英語勉強法」(清涼院流水さん)のレビュー

 


 

こんにちは。

 

今回は学習方法のガイド本「TOEICテスト 300点から990点へ、『7つの壁』を突破するブレイクスルー英語勉強法」を紹介します。

 

 

 

著者は「不思議の国のグプタ」の著者でもある清涼院流水氏です。

学習ガイド本なので、トレーニングや練習問題そのものが本書の中にあるわけではないのですが果たして読む価値のある本か?レビューしていきましょう。

 

教材著者・清涼院流水さんとは?

1974年兵庫県生まれ。ミステリー作家、漫画原作者、英訳者。

「The BBB(作家の英語圏進出プロジェクト)」編集長。

大学在学中の1996年、『コズミック』(講談社)で第2回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。以後、70冊を超す著書を刊行。

執筆活動のかたわら30代から英語学習に開眼し、2014年5月にTOEICテスト990点を取得。

2009年にはTOEICテストでスコアアップを目指す社会人仲間と「英語部」を発足、40人以上のメンバーを平均900点台へと導くなど、英語指導の領域にも活動を広げている。

 

教材の概要

本書はTOEIC教材には違いないのですが、学習ガイド本(長期的な学習の進め方と推奨教材が書かれた読み物)です。テキストのみであり練習問題や音源は用意されていません。

 

テキスト…B6サイズ、221ページ。

 

学習内容の詳細

英語劣等生だった著者・清涼院流水氏が、TOEICで990点を取るまでの自身の経験や、社会人仲間と結成した英語部(TOEIC同好会のようなイメージか)の活動から、TOEICのスコア別学習方法をまとめたのが本書です。

 

TOEICは5点刻みのスコアで英語力を判定するテストだが、実は600点、730点、800点、860点、900点、950点、990点のそれぞれに、簡単には越えられない壁があり、同じことをやっていては継続的にスコアを伸ばすことが出来ない。だからスコアごとに適切な学習方法を採る必要がある、ということです。

 

第1章「600点」の壁から、第7章「990点」の壁までは、それぞれの壁の正体と、それを越えるための学習法が解説されています。

 

最終章では、990点を取った後見えてくるものについて書かれています。

 

「TOEICテスト 300点から990点へ、「7つの壁」を突破するブレイクスルー英語勉強法」の評価

 

教材コンセプトは?

本書は学習ガイド本なのですが、「TOEICには節目ごとの『壁』があり、漫然とした学習を続けていると壁に阻まれてスコアが上がらなくなるので、レベルごとに学習スタイルを変えていくべし」という思想がメインコンセプトです。

 

効果が出るか?スコアアップが期待できるか?

精神論や変な自己啓発本のような抽象的な内容ではなく、具体的なトレーニングメソッドや推奨教材が紹介されているのでスコアアップはできそうです。

 

実践可能な内容か?

紹介されているトレーニングは、時間と環境があれば実践できますが、時間と環境の入手方法についてはさすがに書かれていないです。モチベーションを保つ方法は書かれています。

 

良い点/残念な点

■残念な点、気になる点

・最初のほうで、著者の清涼院氏はもともと英語劣等生で云々・・・と書かれているが、現役で京都大学に受かるぐらいの頭脳があるわけだから、「自分は英語ダメだったけどこの方法で英語を学んで上達したよ、だからみんなできるはず」と一般論にするのはちょっと難しいかなとは思う。

・TOEICの問題を解く以外の学習・トレーニングメソッドが多く紹介されていて参考になるが、会社勤めの人などあまり時間や環境的に恵まれていない学習者にとって、実践できるトレーニングとそうでないものがある。

・推奨の教材がけっこう多いのでもう少し絞って欲しかった。

 

■良い点

・TOEICスコアにおける「壁」という概念は今まで考えたことがなかったが、よく考えると私も思い当たる節があり、かなり真実に近いと感じる。

・著者自身および社会人英語部の人達のスコアアップ過程を見てきた経験から書かれているので、信憑性が高いように思える。

・変な精神論で語っていないのが良い。(少し物語チックな演出はあります)

・スコアごとの推奨教材が書かれているのは参考になる。

 

向いている人・向いていない人

基本的にはTOEICスコアアップを軸にして書かれた本なのでTOEIC学習者向けですが、TOEICに興味ないけど英会話は身につけたい・・・という人にも参考になる部分があります。

 

総評

『TOEICテスト 300点から990点へ、「7つの壁」を突破するブレイクスルー英語勉強法』の総合評価・・・評価B(良い教材)

 

清涼院流水さんは英語の試験を受けずに現役で京都大学に入り、30代になってから英語学習を始めてTOEIC990点にまで到達したというかなり変わった方です。というか英語の試験受けずに京大に入る方法ってあるんですね。そのノウハウを本にしたりしないんでしょうか。

 

さて、990点取った人の「上から目線な学習指南書」だったら評価D教材とかにしようと思ってこの本を読んだのですが決してそのような内容ではなく、ところどころで妙に納得できる部分がありました。

 

以下、印象に残った部分を挙げてみます。

 

■TOEICの「壁」について

 

600点、730点、800点、860点、900点、950点、990点(満点)のそれぞれに、決して簡単には超えられない堅牢な壁があります。同じ方法で学習し続けている限り、これらの壁を次々と超えることはできません。(序章)

 

2008年3月のTOEIC初受験で595点を獲得した際、ぼくは「600点に1問だけ届かなかった。ということは、今回いきなり600点を獲れていてもおかしくなかったんだな・・・残念、惜しかった!」と考えました。595点というスコアを見たとき、同じように考える受験者は多いはずです。その考えが覆されたのは、のちに、学習仲間たちの印象的なスコア変遷を目撃した体験からでした。・・・(中略)・・・英語部の仲間たちの大半は初受験の300~400点台からスタートして、少しずつスコアを高めていきました。その彼らがひとりずつ順番に、ほとんど全員が595点を獲得するのを目の当たりにしたことで、ぼくは初めて、「これは決して偶然ではない」、「TOEICの精度は恐ろしい」と気づくことができたのです。・・・(中略)・・・何人もの学習者が、ピンポイントで595点で寸止めされる-言い換えると、初級者卒業の目安である600点を、簡単には獲れないように設計されている-これこそ、まさに、TOEICの恐ろしいまでの精度の高さなのです。(第1章)

 

英語部の学習仲間たちを見ていると、TOEICを知りつくしているはずのベテラン受験者が毎日何時間も何年も勉強し続けていても簡単には越せない「900点の壁」の意味について、考えさせられます。本書の序盤で、ぼくの学習仲間のほぼ全員が595点を経験したエピソードをご紹介しましたが、実は、「900点の壁」を前にしたときも同じことが起きます。ハイレベルな学習者たちが何度挑んでも、895点、890点、885点などで見事に何度も「寸止め」されてしまうーそれが「900点の壁」です。まるで、地獄(天国?)の門番がそこで待ち構えているかのように、恐ろしいくらい、実力派の挑戦者たちを次々に跳ね返す鉄壁の関門なのです。(第5章)

 

「壁って、ちょっと大げさじゃないか?・・・」と思いながら読んでいて、私(ブログ管理人)自身、895点を2回取ったことがあるのを思い出しました。もろに「900点の壁」にせき止められてたわけです。ので私もこの「壁」の存在を否定できません。

 

■オーヴァーラーニングについて

 

既に100%理解していることを、さらに学習し直す「オーヴァーラーニング(=過剰学習)」こそが理想なのです。(第5章)

 

「(たとえ理解していない英文でも)とにかく英語を聞き続ける」という方法を選択している学習者が多いのですが、これは「質」がゼロに近い学習方法なので、どれだけたくさんの「量」をかけあわせても、残念ながら、成果は、ほとんどありません。既に100%理解している英文をオーヴァーラーニングで聞き続ける学習方法こそが効果的なのです。(第6章)

 

この「オーバーラーニング」に関する部分を読んでいて、「瞬間英作文シリーズ」で有名な森沢洋介氏の学習ガイド本「英語上達完全マップ」の中で下のように書かれていたのを思い出しました。

 

たやすくできることを楽に繰り返すことにより「熟成」が起こり、深い刷り込みが起こるのです。けんかをする場合、相手が降参したらそこで攻撃を止めるのがルールでしょう。しかし、英語のトレーニングでは、相手が無抵抗になっているときにさらに馬乗りになって殴りつけてとどめをさすことが肝心です。淡白にトレーニングを切り上げ、捕まえたはずの獲物を取り逃がさないでください。

 

上の森沢氏の言葉は、「オーバーラーニング」とほぼ同じことを言っているのだと思います。「オーバーラーニング」の有効性は、英語をかなりのレベルまで極めた人達が共通して実感することなのかもしれません。

 

■英会話上達について

誤解している方も多いのですが、ネイティブの友人と話したり海外で生活したりしても、それだけでは決して英語は上達しません。(第5章)

 

これも「英語上達完全マップ」の中で森沢氏が同様のことを書いていました。

 

■高速リスニングについて

現実には、「TOEICの英語音声は、かなり遅い」のです。なので、TOEICの音声の1.25~1.5倍に日頃から慣れておくことは、TOEIC対策だけでなく英会話の対策としても役立ちます。(第7章)

 

鬼の変速リスニング」のような高速音声を取り入れた教材は積極的に活用すべきということですね。

 

以上、本書で印象に残っているところをあげてみました。

 

TOEICスコアを上げたいならTOEICの学習をすべきであり、本書のようなノウハウ本ばかり読んでいてはいけないのですが、参考になる部分・共感できる部分もあったので一読する価値はあると思いました。

 

本書に書いてあることをすれば「壁」を超えられるかどうかはわかりませんが、紹介されているメソッドは地道だが現実的なトレーニングであり、胡散臭いものは無いです。TOEICの問題集ばかりやっていて伸び悩んでいる人は読んでみてもいいかもしれません。

 

 

◆おすすめオンライン講座◆

500本超の動画レクチャー見放題!

本番そっくりのサンプル問題5000問解き放題!
模擬テスト受け放題!

分からない所は質問し放題!

 

TOEIC対策『英語ビュッフェ』

 

>>詳細はこちら

 

 

タグ :

全般

この記事に関連する記事一覧