新形式だけでる200問

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「TOEIC テスト 新形式だけ でる 200問」(濱崎潤之輔さん他)のレビュー

 


 

こんにちは。

今回は「TOEIC テスト 新形式だけ でる 200問」を紹介します。

 

 

これまで新形式「対応」の教材をレビューしたことはありましたが、新形式「だけ」を扱った教材は今回初めてかもしれません。

 

それではレビューにいきましょう。

 

教材著者の紹介

本書は、”日本でもっとも熱い”TOEIC教材著者のお二人により執筆されています。

 

濱崎 潤之輔(はまざき じゅんのすけ;HUMMER)さん 略歴

大学・企業研修講師、書籍編集者。

早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。
明海大学、獨協大学、ファーストリテイリング、楽天銀行、SCSK、エーザイなど大企業でTOEICテスト対策研修講師を務める。
TOEICテスト990点を50回以上獲得。TOEICテスト参考書の著書多数。

TOEICテスト対策合宿・セミナーなども開催。

 

ブログ「独学でTOEIC990点を目指す!」を運営。

 

大里 秀介(おおさと しゅうすけ;Tommy)さん 略歴

サッポロビール株式会社に勤務する現役サラリーマン。

東北大学農学部応用生物化学科卒。

TOEICテスト990点30回以上取得/TOEIC SWテスト200点満点取得

2006年から英語学習を開始し、2011年に990点満点を獲得。2012年からはカナダのSLEEMAN BREWERIES LTD.に勤務し、北米間の一大ビジネスプロジェクトをTOEICで磨いた英語力で成功に導く。

TOEICブロガー「Tommy」としても活躍し、時に「変態」と言われる圧倒的学習量とモチベーションの高いブログ記事は学習者を刺激し、伝説のブロガーとして人気を誇る。

 

運営ブログ:

TOEIC A GO GO! 目指せ990点の道!

TOEIC スコアアップチャレンジ!900点を目指そう

 

 

なお本書の問題作成は、多数のTOEIC対策本を手がけているロス・タロック(Ross Tulloch)さんが担当。

 

ちなみにたまたま気づいたのですが、「鬼の変速リスニング」の和泉 有香さんも翻訳で本書に参加しています。スタッフが豪華です。

 

教材の概要

本書は、2016年5月からのTOEIC新形式問題のみを集中的に学習する教材です。

 

◆基本情報

・従来なかった形式の問題が加わるパート3、4、6、7を学習対象とする。

・テキスト本体は、練習問題1セットごとに解答・解説を見る構成。

・2016年6月 初版発行。

・スコア500点~900点台までの学習者が対象。

 

本教材の概要は次のとおりです。

 

◆テキスト(本体)

A5サイズ、307ページ。

ごつい、重い、活字ビッシリ。自宅での学習向けです。

あちこちに、濱崎先生・大里先生の「パワーアップトーク」が挿入されており、読むだけでも大変なほどのボリューム。

 

 

◆CD

問題音声を収録しています。

60トラック、50分。

TOEIC本試験同様、アメリカ/カナダ/イギリス/オーストラリア出身のナレーターが参加しているので、各国の発音に慣れておくのに良いでしょう。

 

◆別冊付録「新形式だけ200本ノック!」

本体テキスト収録の問題(例題含む)231問をランダムに並び替えた小冊子です。

A5サイズ、79ページ。

ランダムといってもパートごとにまとめられているので混乱することはありません。

問題だけなので、本体をひと通り学習したあとの繰り返し問題演習や、先読みトレーニングなどの用途に便利です。

別冊用の解答(マークだけ)も掲載されており、使い勝手が良いです。

 

 

 

◆別冊用音声

別冊の「新形式だけ200本ノック!」用の音声ファイルはCDに収録されておらず、ウェブサイトから入手するようになっています。

別冊用音声はCDとは別のナレーターが読み上げています。

 

学習内容の詳細

本書はどんなことが書かれており、何が学べるのか?

学習内容を章ごとに見ていきます。

 

第0章 新形式問題はこう解く!

この章では、2016年5月からの形式TOEICテストの特色について解説されています。

 

新旧形式の対比

まず冒頭部では新旧形式を比較し、その要点がまとめられています。

 

  • 新形式テストで従来よりも重視されるようになった英語スキルとは?
  • 従来形式と新形式での各パート問題数の比較
  • Part 3の変更点(会話、設問)
  • Part 4の変更点(トーク、設問)
  • Part 6の変更点
  • Part 7の変更点(文書、設問)
  • 従来形式と変わらない点

 

新形式問題の個別解説

そして変更のある各パートごとに、新形式問題の特徴と攻略法が解説されています。

 

  • Part 3 <ショート会話>+<グラフィック問題>の特徴と攻略の基本
  • Part 3 <3人会話>+<センテンス意図問題>の特徴と攻略の基本
  • Part 4 <グラフィック問題>の特徴と攻略の基本
  • Part 4 <センテンス意図問題>の特徴と攻略の基本
  • Part 6 <センテンス挿入問題>の特徴と攻略の基本
  • Part 7 <チャット>+<センテンス意図問題>の特徴と攻略の基本
  • Part 7 <センテンス位置問題>の特徴と攻略の基本
  • Part 7 <トリプルパッセージ>の特徴と攻略の基本

 

ここで書かれている攻略法はあくまで概論なので、次章以降で練習問題をもとにして解説されています。

 

第1章 Part3 会話問題

本章から各Partの練習に入りますが、そのまえに本書の構成について。

 

第1章~第4章においては、問題1セットごとに次のような構成になっています。

 

問題ページ

  • 文書(Part3、4の<グラフィック問題>では表、地図などグラフィック情報)
  • 設問、選択肢

 

解説ページ

  • トランスクリプション(Part3、4のみ)
  • 正解
  • 解説(正解の根拠、手がかりとなる部分など)
  • パワーアップトーク

 

問題セットごとの解答目標時間は記載されていません。新形式問題について本書執筆時点ではまだ情報が少ないこともあるので、本書はドリル的な使い方よりは、新形式問題の特徴と取り組み方の理解を主眼としています。

 

さて、ここから本論ですが、新形式においてもっとも大きく変わるPart 3では、新たに加わる2パターンについて学習します。

 

[Part 3] ショート会話+グラフィック問題

まず新形式Part 3では従来なかった、次のようなパターンが追加されます。

 

<ショート会話>

1つのセリフが短く、キャッチボール回数の多い会話。従来は会話が1往復半または2往復で終わっていたが、新形式では2往復を超えるものも出題されます。

 

<グラフィック問題>

表・地図などの視覚情報が与えられ、会話内容と合わせて解答を選ぶ問題。

 

これらのパターンの特徴、攻略法、注意点etcについて練習問題7セット/21設問を通して学んでいきます。

 

[Part 3] 3人会話+センテンス意図問題

Part 3で追加される、もうひとつのパターンです。

 

<3人会話>

3名間の会話。

従来は男性/女性1名ずつによる会話だったが、新形式により3名の会話が出題されるようになりました。

 

<センテンス意図問題>

文脈次第でいろんな意味に聞き取れるセリフの意図を問う問題。たとえば

What does the man mean when he says, "I'm with you there"?

のような設問文で出題されます。(会話において男性が"I'm with you there."と発言する。)

 

I'm with you there.というセンテンスだけを見ても意味が分からないので、会話のストーリーを聞き取り文脈を理解・記憶している必要があります。

<3人会話>+<センテンス意図問題>パターンについては練習問題6セット/18設問収録。

 

第2章 Part4 説明文問題

[Part 4] グラフィック問題

新形式Part 4では、Part 3同様、図・グラフ・表などの視覚情報とトーク内容を照合して解答する問題が追加されます。

 

下の写真で、右側ページの上部の表がここで言う<視覚情報>です。

 

 

 

本書では予想問題として次のような視覚情報を取り上げています。

・部屋の予約表

・売り場の製品表示ラベル

・料金表

・売り上げ推移グラフ

・施設内地図

グラフィック問題は練習問題7セット/21設問収録。

 

[Part 4] センテンス意図問題

Part 3同様、単体ではどうにでも受け止められるセンテンスの意図を文脈から解釈する問題です。設問文は

What does Mr.Keens mean when he says, "I'll tell you what"?

のような文言になっています。

 

練習問題6セット/18設問収録。

 

第3章 Part6 長文穴埋め問題

Part 6では、<センテンス挿入問題>が新たに加わります。

<センテンス挿入問題>

問題の文書中にまるまる一文を空欄にした箇所があり、選択肢に与えられた4つのセンテンスから、空所に適した1センテンスを選ぶ問題。

文法観点からでは解けないので、文書を冒頭から読んで文脈を理解している必要がある。飛ばし読みなどをしていると逆に時間がかかってしまう。

本章では上記「センテンス挿入問題」を含んだ9セット/36設問を収録。

 

第4章 Part 7 読解問題

第4章では、Part 7 に追加される3パターンの新形式問題について、練習問題を通して学びます。

 

[Part 7]チャット+センテンス意図問題

スマートフォン上でのSNSメッセージのやりとりを想定した問題です。近年のコミュニケーション場面により近い問題を作るというETS(Educational Testing Service, TOEICテストの開発機関)の意図に沿うものです。

 

 

ここで出題される<センテンス意図問題>はPart3、4と同様に、前後の文脈から発言者の意図を読み取る問題です。設問の文言は、SNSのメッセージフォーマットを反映して

At 3:15 P.M., what does Ms.Tinsley mean when she writes, "I'm on it"?

のように時刻を併記した書き方になっています。

 

ここでは13セットの問題を通してこのチャット問題を練習していきます。

設問2問タイプ/4問タイプ両方を収録。

 

[Part 7]センテンス位置問題

Part 7で、新たに<センテンス位置問題>が追加されました。

 

<センテンス位置問題>

問題の文書の4箇所に空欄が設けられており、設問で示されたセンテンスを入れるのに適切な位置を選ぶ問題。文脈を正確にとらえる力が必要。

 

センテンス位置問題は4セットを収録。※本書執筆時、センテンス位置問題はシングルパッセージに限るとの情報があったので本書でもシングルパッセージ問題のみになっています。

 

[Part 7]トリプルパッセージ

さらにPart 7では、従来のダブルパッセージに加えて、<トリプルパッセージ>問題が追加されました。

 

<トリプルパッセージ>

3つの文書を読み比べて解答する問題。

文書のタイプは従来のシングル・ダブルパッセージと同じく手紙、メール、記事、図表、広告など。

1つひとつの文書の長さはシングル・ダブルパッセージよりも短めになる。

またダブルパッセージで出題される「2文書参照問題」がトリプルパッセージでも出題されるが、「3文書参照問題」はETSによれは出題されないとのこと。

 

本章ではトリプルパッセージ9セット45問を収録。

 

本書の学習内容については以上になります。

 

990点著者2名による圧巻の解説「パワーアップトーク

本書の最大の特徴は、濱崎・大里両氏による「パワーアップトーク」と題された対話解説です。以下はほんの一部ですが、TOEICを知り尽くしている二人による濃い濃い会話が展開されます。内容は新形式問題の話題にとどまりません。

 

  • 設問の細かな言い回しに対する注意点
  • TOEIC頻出の「パラフレーズ(言い換え)」の解説
  • 新形式で重視される口語表現の解説
  • 語句に関する日本語の感覚とTOEICで使われるときのニュアンスの違い
  • TOEICでの時間表記について
  • TOEICにおける数値計算を含む問題の特徴
  • 濱崎氏/大里氏もビックリのPart3新形式会話
  • 設問・選択肢についての出題者視点からの解説
  • TOEICで重要な論理的思考(文中のヒントと選択肢の関係)
  • TOEIC的なトラップの解説
  • 消去法が有効な場合とダメな場合
  • 読めない人名が出てきたときの対処法
  • 前置詞をイメージでとらえる方法

 

などなどなどいろんな側面からの解説が展開されます。

 

単に問題を解いて答え合わせするだけの学習では見過ごしてしまう重要ポイントにも言及する、濃い、深い解説が読めます。

 

「問題の会話/文書や設問/選択肢は一字一句もないがしろにしてはいけない!」

 

という意識が伝わってきます。

 

また本書においては特に、新形式問題のあちこちで出現するであろう口語的表現に関する解説が多く、TOEIC教材のはずが日常英会話教材のような錯覚を覚えるのも特徴です。カナダ在住経験を活かした大里氏の解説も参考になります。

 

「TOEIC テスト 新形式だけ でる 200問」の評価

当ブログ独自の基準で教材を評価していきます。

 

教材コンセプトは?

2016年5月からの新形式TOEICテスト対策として、新たに加わる問題のみを対象とした攻略本というのが本書のコンセプトです。新たに加わる問題については練習問題も数問以上用意され、取り組み方や留意点も解説されています。

 

効果が出るか?スコアアップが期待できるか?

新形式問題については、TOEIC公式問題集からの情報をもとに問題の特徴と攻略法を解説しているので、対策としては有効だろうと思われます。ただしタイミング的に早すぎるというか、新形式テストの情報が少ない状況で執筆せざるを得なかったというのも事実ではあります。新形式問題がどのくらいのウェイトで出題されるか、難易度はいかがなものか、といったことは新形式での本試験データが蓄積されるのを待つ必要があります。

 

誰でも取り組める教材内容か?

練習問題をやってみて解説を読むだけなので誰でも取り組めます。テキスト本体がゴツイし音源がCDなので移動時などに学習するには少し不便かもしれません。自宅での学習向きです。

 

メリット・デメリット

■デメリット

・新形式のTOEIC本試験が開始される前の公開情報を元に作られた教材のため、予想で書かれている部分もある。

・解説部に語注がない。

 

■メリット

・新試験で加わる問題に対して、試験情報が十分とは言えない中で具体的な攻略方法とその根拠が示されており、参考になる。

・「パワーアップトーク」では990点ホルダーの濱崎氏・大里氏の豊富なTOEIC受験歴と深い洞察にもとづいた詳細解説が読める。

 

向いている人・向いていない人

・本書は新形式問題のみに特化した教材であり、新形式TOEIC「模試」問題集ではないので、従来形式と新形式の問題数配分なども含めて本試験に即している「模試本」が欲しい人には向いていません。

・また、2016年6月初版発行のため、新形式開始前にETSより公開されていた情報+著者陣の予想に基づいて書かれています。新形式テスト開始以降の本試験出題実績に基づいた情報が欲しい人は別教材を探したほうがいいかもしれません。

 

上記が気にならない人には誰でもおすすめできます。

 

総評

「TOEIC テスト 新形式だけ でる 200問」の総合評価・・・評価A(優れている教材)

 

「新形式では今までになかったパターンの問題が出ると聞くが、どんな問題なのかよくイメージがわかないし、解き方のポイントなども当然わからない。本番で新形式問題に出くわして頭が真っ白になったらどうしよう」

 

そんな人が新形式問題を必要以上に恐れないですむように作られたのが本書です。タイトル通り新形式で加わる問題パターンのみを取り上げて、問題の特徴やアプローチ、解答テクニックを解説した本です。

 

冒頭で、そもそも今回のTOEICリニューアルは何を狙いとしているのか、その狙いがどういうったところに現れるのか?という部分が解説されており、後の「パワーアップトーク」の中でもそれをフォローする解説があります。

 

新形式試験になったことで、どういう英語スキルが重視されるようになるのか、良くわかっていない人も多いと思いますが(私も)、本書で問題を解き解説を読んでいく中で、ある程度理解できるのではないかと思います。「問題がこんな風に変わるよ!」とだけ聞かされても「何で?何のため?誰得?」と反発しそうになりますが、背景が分かっていればモチベーションも上がると思いますので。

 

さてレビューの途中でも書いてきましたが、新形式でのTOEIC本試験開始とほぼ同時期に発行された教材なので、実績からの「分析」よりは「予想」を多く含んでいる点は割り切る必要があるでしょう。

 

それでもETSからの公式情報が最大限に尊重されているようだし、TOEIC受験経験と学習量については業界屈指と言われる濱崎先生/大里先生が執筆している教材なので、少なくとも的外れな内容になることはないでしょう。追加される問題パターンに対する解答テクニックについて書かれていることも、「なるほど」と納得できるものでした。

 

本試験データが蓄積されたら本書の改訂版か、リニューアル教材を出してほしいですが、とりあえず現時点で新形式問題とはどんなものか?を知りたい人に「TOEIC テスト 新形式だけ でる 200問」をおすすめします。

 

 

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